畜物語は「何を土台(標準)に選んで建てるか」で形が決まる。土台は世界と共有し、上に立つ一点だけを自前で定める──絵文字という世界標準の上に建て、こっこという一つの品種だけを畜物語のものにする、その二層の建て方を記す蔵。
「絵文字を多用する理由は、日本発祥で世界で一番使用されているISOだからだよ。」
絵文字は日本で生まれた(携帯電話の絵文字が源流)。それが Unicode(ISO/IEC 10646)に採り入れられ、いまや世界中のあらゆる端末・OSが標準で表示できる、世界で一番使われている記号の一つになった。畜物語が道具(🔫💣🚀🫧💴🏪)・草木・逆縁の染め・多くの要素を絵文字で描いているのは、絵が下手だからでも手を抜いているからでもなく、世界標準の上に建てるという明確な選択である。
世界標準の絵文字を土台にすると──追加のダウンロードが要らない(端末が最初から持っている=畜学七相の七「一器に納む」と一致)。どの国のどの端末でも同じ絵が出る(言葉が違っても🔫は🔫として伝わる=七相の四「万象同時の醒」と土台を共有)。勝手に今風になる(OS/フォントが更新されるたび、こちらが何もしなくても絵も更新される)。
新しい絵・キャラ・道具を出すときは、独自の画像アセットを足す前に、まず「絵文字(世界標準)で描けないか」を先に問う。独自アセットを持つのは、絵文字では表せない意味があると分かってからでよい(技術学の「2Dで足りるならWebGLを使わない」と同じ引き算の態度)。
「こっこちゃんは品種だよ。」
絵文字という世界標準の海の中で、こっこ本体だけは畜物語が定めた一つの品種である。犬や猫に品種があるように、こっこは「畜物語という世界に固有の、標準化された一つの姿」を持つ。畜物語は「世界標準(絵文字)を土台にしつつ、こっこという一つの品種だけを自前で定義する」という二層構造で建っている──土台は世界と共有し、品種は畜物語だけのもの。
姿が定まっている……毎回描き起こさず、同じ一つの姿を全ゲームで共有する(十四式の「家=共有の臓器」を、キャラの次元で体現)。染めるだけで役が変わる……ブラックこっこは別に悪い顔を描き起こすのでなく、同じ品種を暗く乗算ティントするだけ(技術学・祖元学に記録済み。敵は逆縁=自分の影という七相の六と噛み合う)。世界標準の中の一点……絵文字という世界共通の土台の上で、こっこという品種だけが畜物語だけの固有点として立つ。だから一目で畜物語だと分かる。
こっこの姿(畜物語だけの品種)を勝手に描き変えない。新しい表情や役が要るときも、品種の一貫性を壊さず、染め・重ね・パーツ追加で対応する。品種が作品ごとに変わると、親子の記憶(七相の五「二人の記憶を濃くする本体」)が濁る。
「参こっこ湯(さんこっこたん)1号店を開くことが、直近の目標だよ。」
これを、畜物語の直近の目標として標準学に刻んでおく。画面の中で世界標準(絵文字)とこっこという品種を育ててきた畜物語が、その品種を現実の場(湯=人が集まる場所)へ持ち出すという、標準の次の一歩だからである。
具体の中身(場所・時期・何を売り、どう遊ばせるか)は、これから正論蒔宿との対話で定まっていく。標準学は、その具体を先取りして捏造するためではなく、後から来る者(次のこっこ・次の対話)がこの目標を見失わないために、いま掲げられている狙いをそのまま書き留める。
現実世界への一歩(参こっこ湯 等)を設計・記録するときも、画面の中で守ってきた標準──世界標準の絵文字・こっこという品種・一器に納む・親子で遊ぶ──を土台として持ち出す。現実だからといって畜学七相を捨てない。逆に、この直近の目標に資する判断が対話から生まれたら、標準学へ還す。
標準学は「独自性を捨てて標準に迎合せよ」という書ではない。土台は世界と共有し、その上に立つ一点(こっこという品種)だけを畜物語のものにするという、二層の建て方の記録。土台を世界と分かち合うほど、上に立つ一点はよく映える。